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工法名
早期発芽力検定法
工法概要データ
- ■登録No.:KT-060003-V (活用促進技術 平成25年度~)(NETIS登録掲載期間終了)
工法の特徴
種子の発芽率を休眠の有無に左右されることなく1週間内外で検定できる種子品質検査技術です。検定値と従来の検査法による発芽率
との相関は非常に高く、発芽率の変動が大きい木本植物種子の発芽率を事前に確認して種子配合設計に反映できるので、設計や施工の
品質管理の精度を大きく向上できます。
木木本種子は休眠性をもつものが多く、従来の発芽試験だと結果がでるまでに数ヵ月、長くて数年かかっていました。早期発芽力検定法は、種子を発芽しやすく加工して播種することにより、短期間で発芽能力のある種子の割合を推定することができます。
また、道路土工―切土工・斜面安定工指針に掲載されている草本種子についても、早期発芽力検定法を適用できます。
検定結果は従来の発芽試験(発芽率)との相関が高く、信頼性の高い方法です。
工法の対応箇所
木本・草本植物種子 約230種
(後塾型種子のガマズミ、生薬の原料となる薬用植物のチョウセンニンジンなどを含む)
この工法の利点
- 施工事前に短期間で品質検定できるので、より精度の高い播種工が実現できます。
- 地元や地域で採取された種子や、国内産在来種子を用いた自然回復緑化における品質検定に最適です。
- 種子の品質検定を受託しており、種子品質証明書を発行します。
- RSセンター(種子専用貯蔵施設)で貯蔵されている種子の品質管理や貯蔵技術をサポートしています。
施工手順
- 手順1 置床処理(種皮除去、種皮の薄層化、種子組織の切断など)
- 手順2 発芽促進処理(植物ホルモンや発芽促進物質の添加、酸素置換など)
- 手順3 置床(1週間前後)
- 手順4 調査観察
発芽試験・テトラゾリウム試験・早期発芽力検定法の比較
木本植物種子の場合
試験方法 | 発芽試験 | テトラゾリウム試験 | 早期発芽力検定法 |
試験期間 | 2~3ヵ月以上 | 2日間 | 1週間前後 |
得られる結果 | 発芽率 | 種子の生死 | 早期発芽力検定値 (発芽能力を保有している種子の割合) |
難易度 | 容易 | やや困難 | 困難(技術を要する) |
備考 | 種子が休眠していたり、カビ発生した場合は結果が不正確になる。 | 反応の判定基準に個人差があると結果が不正確になる。また、発芽能力がなくても種子が生きていればカウントされる。 | 発芽できる種子の割合を短期間で正確に測定できるので、施工前に行った検査結果を用いて種子配合設計することができる。 |
日本樹木種子研究所
日本樹木種子研究所は早期発芽力検定法を種子の品質管理や貯蔵技術の開発に応用し、品質の確かな国内産在来種子の安定供給をサポートしています。また、早期発芽力検定法を用いた種子の活力検定を受託しています。
平成22年度 日本緑化工学会賞(技術賞)を受賞しました
- 受賞テーマ 「在来木本植物種子の早期発芽能力検定方法」
- 受賞者 東興ジオテック(株)日本樹木種子研究所