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ノンラスグリーン工法
工法概要データ
工法の特徴
高品質の有機質系生育基盤材「オルガソイル」に絡合増強材「ノンラスファイバー」と増粘接合材「ノンラスボンド」を配合することにより、耐侵食性と強度を高めた生育基盤を地山に直接吹付けして金網張工(ラス張工)を省略する工法です。
工法の対応箇所
土工指針「植生基材吹付工」に準じます。
※併用する緑化基礎工の金網張工(ラス張工)を省略する場合に適用
この工法の利点
【5つの特長】
1)工期短縮
地山の状態(アンカーピン打設の難易度)によって異なりますが、ノンラスグリーン工法は、緑化基礎工の金網張工が不要なので、工期を従来のおおむね1/2~1/3に短縮することができます。
2)コストダウン
生育基盤の吹付厚さによって異なりますが、ノンラスグリーン工法は、緑化基礎工の金網張工が不要なので、施工コストを70~90%に削減することができます。
3)施工の省力化
ノンラスグリーン工法は、法面高所作業における重量物の金網やアンカーピン等の小運搬を伴う作業が不要なので、延べ作業員数を40~50%に削減して施工の省力化を図ることができます。
4)さまざまな緑化工法に応用
ノンラスグリーン工法は、弊社が保有するさまざまな緑化工法の施工法として応用することができます。その一例を以下に示します。
- 在来種播種工「斜面樹林化工法」(NETIS:QS-980148-VE、掲載期間終了)
- 非面的吹付緑化工「エコストライプ工法」(NETIS:QS-150044-VR)
- 自然侵入促進工「ニューレミフォレスト工法」
- 強酸性土壌対策工「アルプラス工法」(NETIS:QS-030056-VE、掲載期間終了)
- 長距離高揚程植生基材吹付工「ハイグリーンショット工法」
5)幅広い緑化の要求に対応
ノンラスグリーン工法は、短期間で優れた耐侵食性を発揮する外来草本類による急速緑化から、国内産在来種や地域性種苗を用いた自然回復緑化まで、幅広い緑化の要求に応えることができます。
弊社が保有する種子貯蔵出荷施設「RSセンター」の活用により、外来種を使用しない国内産在来種子(木本類・草本類)による緑化のほか、現地採種した種子を施工まで貯蔵して緑化工事で使用する地域性種苗利用工の適用を可能にしました。
【3つの技術的効果】
1)強度増強効果
ノンラスグリーン工法は、これまでのノンラス工法と比較して生育基盤の一軸圧縮強度を約1.2倍~1.3倍、曲げ強度を約1.3~1.4倍に増強しました。
2)耐侵食性増強効果
ノンラスグリーン工法は、生育基盤が湿潤な状態での耐侵食性をこれまでのノンラス工法の約10~20倍に向上し、吹付施工以降の耐侵食性を増強しました。
3)基盤剝離防止効果
ノンラスグリーン工法は、上述した強度増強効果と耐侵食性増強効果により、施工後に強風等の外力を受けて生育基盤が剝離するリスクを大きく低減したことに加え、これまでの試験施工でノンラス工法と比較して発芽促進効果を有することが示唆され、植物の良好な発芽・生育が期待できます。
施工手順
ノンラスグリーン工法は、緑化基礎工の金網張工の目的の一部を、高強度で高い耐侵食性と耐久性を有する生育基盤の造成で補う技術です。そのため、良質のバーク堆肥にピートモスをブレンドした高品質の有機質系生育基盤材「オルガソイル」を主材料とし、これに生育基盤のつなぎ効果(剪断抵抗力)を高める絡合増強繊維材「ノンラスファイバー」と、生育基盤内に介在する空隙を満たして耐侵食性と接合力を増大させる増粘接合材「ノンラスボンド」を組み合わせた仕様を標準とします。


施工後の植生遷移
