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斜面樹林化工法(2層吹付システム)
工法概要データ
工法の特徴
国内産の在来木本種子を吹付けして法面を樹林化する自然回復緑化工法です。従来の植生基材吹付工の施工プラントに種子供給機を増
設した「2層吹付システム」により、生育基盤の表層2cm部分のみに種子を混合できるので、種子の有効活用とコストダウンが図れます。
近年では、外来生物法などを踏まえてイネ科牧草類や外国産在来種などの外来種を使用しない法面緑化への関心が高まっており、「道路土工-切土工・斜面安定工指針(平成21年度版)」にも、播種工に用いる主な植物として24種の在来木本植物が掲載されています。
外来種と比較して発芽率の変動が大きい国内産在来種を法面緑化で使用するためには、品質が明らかな種子を使用して施工する必要があります。斜面樹林化工法は、早期発芽力検定法で品質検定した国内産在来種子を用い、独自の種子貯蔵出荷施設(RSセンター)から供給する品質保持材入り計量袋詰種子(レミディシーズ)を使用します。
タネをまいて育てた樹林の根系は年々発達し、成長とともに安定化することから、活きた補強土として機能します。


<従来工法と2層吹付システム生育基盤の違い>
1回の吹付作業で表層2cmのみに種子を配合します。

非面的に植生基材を吹き付ける「エコストライプ仕様」の適用により、施工直後から周辺植生の自然侵入を促進させ、さらに植生基材吹付工の市場単価と同程度、あるいはそれ以下のコストで国内産在来種による自然回復緑化が可能となります。

エコストライプ仕様の詳細はエコストライプ工法を参照願います。
また、斜面樹林化工法の詳細は、斜面樹林化技術協会のホームページを参照願います。
工法の対応箇所
土工指針「植生基材吹付工(厚層基材吹付工)」に準じます。
- 土砂、礫質土、岩質法面
- 山腹崩壊地
- 1:0.6より緩勾配
この工法の利点
- 国内産在来種による生物多様性に配慮した自然回復緑化工法で、外来種や外国産在来種は使用しません。
- コスト縮減と貴重な在来木本種子を有効活用する2層吹付システムを標準仕様とします。
- 非面的に吹付けするエコストライプ仕様との組合せにより、施工直後から周辺植生の自然侵入を促進し、さらなるコストダウンを実現します。
- クオリティの高い品質保持材入り計量袋詰種子(レミディシーズ)を専用の種子貯蔵出荷施設(RSセンター)から供給します。
- 日本樹木種子研究所が早期発芽力検定法(KT-060003-V、H25~活用促進技術(NETIS掲載期間終了))で種子の品質を証明します。
- 長年の経験と施工実績、科学的知見に基づいて地域に適した種子配合を提案します。
- 長距離高揚程植生基材吹付工(ハイグリーンショット工法)や、金網省略対策工(ノンラスグリーン工法)、強酸性土壌対策工(アルプラス工法)などと併用が可能です。
- 地元や地域で採取された種子をRSセンターで貯蔵し、緑化工事で使用する施工にも対応可能です。
施工手順
手順1 法面清掃工
手順2 金網張工(条件により、短繊維材の混合(ノンラス仕様)で金網張工を省略することができます)
手順3 吹付工
施工プラント全景

施工後の景観の変化

